· 

襦袢の袖のはみ出し(1cm以内)の上手な引っ込め方

帯付き(羽織ものなしで帯を見せる姿のこと)で歩けるくらい
暖かくなりました。


ナツメミヤビ 雅子です。


以前に仕立てた麻の平織の襦袢もそろそろ出番で良さそう。
今日着てみたらちょっとだけきものの袖からはみ出てしまいました。

襦袢の袖はきものからはみでないのが綺麗とされています。
なので襦袢の肩幅はきものと同寸で良いですが
袖幅を少し控える(小さく作る)とはみ出ません。


とはいえ、お下がりきものや襦袢、既製品の襦袢などもあり
全部の寸法を揃えるのは無理。


ある程度、融通を利かせながら工夫で乗り切ります。


数cm、ずいぶんと襦袢がはみ出る場合は数カ所縫いとめる方法がおすすめですが
着てしまってから発覚した時、
画像くらいのほんのちょっとなんだよね〜という時の応急処置のコツを図解します。


では始めましょう✨




用意するもの


小さめの安全ピン🧷を二つ

あまりに大きいものは針が太くて襦袢に穴が開くのと
上にきものを着たときにゴロゴロとしがちなので
おすすめではないです。

すぐ留められるよう開けて準備しておきます。

身八つ口から襦袢の袖を出す


①襦袢の袖をきものの中で持って脇(身八つ口/みやつぐち)から出します。
②きものの袖を肩までめくり上げておきます。

肩に近いところでつまんで安全ピン


③なるべく肩近くで袖山(袖のてっぺんの折線)を引っ込めたい寸法以上つまむ。
 👉もし1cm引っ込めたいならその倍くらいつまんでおくほうが安心です
④つまんだところを安全ピンで留める。
 下の肌着や自分に刺さないように❣️

💡なるべく肩近くがポイントです❣️襦袢の袖全体が体側に引き込まれるイメージです。

袖を戻す


⑤ハイできあがり。

失敗しやすい方法


肩近くで留めるのはちょっと難しいからと袖口近くで留めると
内側の腕の動きでちょいちょい出てきやすくなってしまいます。

やりにくくても肩近くでつまむのが正解です👌
安全ピンの他にも応急処置には

・輪ゴムで同様に生地をつまんで留める
・硬貨をくるんで輪ゴムをする

などの方法もありますが、ゴロゴロするので個人的にはあまりしません。

それでも出ちゃう時は


羽織もので隠す❣️

襦袢👉きもの👉羽織もの の順番で裄(ゆき/肩幅+袖幅の合計)を長くしておきます。


一番上が大きくなるように自然に作るのです。


裄が長い方は、あまりにきものの裄をいっぱいに長くしてしまうと
羽織ものがそれ以上の裄に作れないことがあるので
羽織ものを着たい方は、きものの裄を希望より少し控えめにしておくと良いかもしれません。


最近は40cm幅ほどの広幅の反物も多くなり、洋服用の100cm以上の広幅生地できものや
羽織ものを作ることもあるので、その場合はサイズは気にしないで良いのですが
どのきものをどの羽織ものと組み合わせるか、色々だと思うので
そこのところを計算して最大公約数的に計画しておくと無駄がないのです👌

今日もちょっと出かけたのでこの薄羽織を袖口隠しを兼ねて着ました。
ふんわり柔らかな薄羽織は着心地もよくちり避け(ちりよけ/汚れ防止)になるので
重宝ですよ。



ということで、きもの通さんには当たり前な工夫でしたが
きもの初めてさん向けの記事でした😊



この記事が気に入ったらシェアは御自由にどうぞ✨