秋のイベント別リアル50代のきものコーディネートー私ならこう着る(こう着た)ー

秋はきもののシーズン!

とはいえ、すでに冬に差し掛かった今、しかも雪が降り積もる今日これを書いているという、どんなのんびり具合なんだ(笑)

来年に向けてのアーカイブとして書き留めておこうと思います。

 

今年は50代からのきもの初めてさんの生徒さん、普段からさりげなく着たいという大人世代の生徒さんが多く、礼装のきものは見慣れているけれど、普段~少しおめかしあたりの装いの具合がつかめない方もおられるように思います。

 

そんな方の少しでも参考になればと思います。

 

きもので電車で遠出の装い


自分も楽でまわりに気を遣わせないように

行く先、目的にもよりますが、私は電車で数時間の移動の時は何かイレギュラーがあっても慌てない、気にならないことを最優先。

疲れやすく乗り物酔いしやすい体質なので(難儀だな~苦笑)気持ちも体も楽に、無理のないようにと考えます。

(パーティや婚礼列席等の場合は別ですよ!)

 

☐なるべく濃色(もし汚れたときにも気にならない。まわりの方にも気を遣わせない)

□紬系または洗えるきもの(お天気が少し悪くても気にならない)

□羽織もの又はショール持参(帯を汚れから守る、体温調節)

□バッグは大ぶり(脱いだ羽織ものをさっと入れられる)

□足元は疲れないはき慣れたもの(鼻緒太目の草履、天に少しクッション性のあるもの)

□お太鼓のことが多い(枕があるほうが座席に寄りかかれて衣紋もつぶれないので私は楽なのです)

 半幅のときは結び目のないペタンコ系(かるた結びや侍結びなど)

 

こんな感じです。

 

学びの旅へ

10月某日、金沢から京都へ2時間ちょっとの電車での出張、終日きものスタイリングの講習と会食などなど、宿泊もします。

ポリとウールのスーツ地のきもの、成りものの帯をお太鼓、大人の色草履で色合わせ。

リアルレザーの大ぶりトートはシューズブランドのものでシンプルなのにひねりもあって仕事のときはほぼこれ。

友人を忍び久しぶりの再会を喜ぶ旅

10月某日、金沢から名古屋へ約3時間、きもの好きだった友人のお墓参りに。

一つ紋の色無地(洗えるもの)で改まった気持ちを、色相をブラウン系でまとめトーンを変えてすっきり控えめに。

久しぶりの友人たちとの楽しみな再会もあり、喪になりすぎずを意識しました。

 

空に帰った友人がいつも心にかけてくれていた娘の名前ナツメの花の入った帯留めを連れて。

帯は地元の能州紬、羽織は軽くて楽なもの、着物の紋が隠れるので羽織ってしまえば全身としてはカジュアルに見えるので

足元は一見草履に見える木草履でクッション性のあるもので疲れないように。

 

バッグはリアルレザーでボックス型。かっちりとして洋服にもきものにも合います。

きもので会食の装い


味覚の秋。会食の機会も多い季節です。行く場、メンバーによって装いを考えます。

はじけるようなモリモリのパーティに行く機会が少なく、つい少し引き算しがちな私ですが

 

いつも意識するのは

 

□気張り過ぎない、盛り過ぎない(装いよりもお食事することを主と考えて)

□いかつくない、こわくない(洋服の方も同席するなら溶け込むような色と装いで)

□季節のものを入れる(色でもモチーフでも)

□地元のものを入れる(器に合わせて九谷焼など)

 

こんな感じで考えています。でもこれは人それぞれです。思い切りはじけた装い、イベントに合わせた装いをするのも楽しいですよね!

きものでイタリアンのお食事会

10月某日、きもの界の友人と合同のこぢんまりなお食事会をイタリアンで。

装いは自由!40代50代の皆さんとただ楽しく食べておしゃべりしようという気張らない企画。

私の生徒さんは落ち着いたカラーを好む方が多いので、みんなが好きかな?と思う色合わせにしてみました。

お召の付け下げに菊唐草の紬の染帯、琥珀色の帯留め、クロコのバッグで手元に重さを。

羽織ものは名古屋に着ていったものと同じです。

その他の皆さんの装いも様々でした。

お召でハロウィンコーデの方、アンティークの方、木綿でロックな装いの方、ドレッシーな柔らかもの、もう様々で目にも楽しい会になりました。

家族で忘年会

定期的に開いている実家の両親と義両親、私たち夫婦の6人のお食事会。

(毎回盛り上がるのでみんな楽しみにしているのです^^)

 

母の嫁入り道具のお下がりの小紋を(母には内緒で)洗い張り、仕立て直し(身丈出しも)し、八掛の色もピンクから焦げ茶に変えて50代の私が着られるようにしたものを初お披露目。赤い綴れの帯も母のもの。この二つは私の小学校入学式で母が着た装いそのままです。

 

遠目にピンクの可愛い小紋なので得意の茶系で帯まわりとバッグで引き締めました。

襦袢も帯と同じくらい深い赤でちらり。

黒のベルベットコートは母の幼馴染の形見となったもの、袖にレースをつけて裄カバーをしています。

 

母も喜んでくれて、お下がり復活ミッション達成です。

フォーマル過ぎない礼を尽くした装い


相手や場を考えて決める装い。

留袖や訪問着を着るシーンでなくても、礼を尽くした装いが必要とされる場面、大人世代にはあります。

こんな時便利なのが一つ紋の色無地と豪華すぎない袋帯。

私は顔映りのよい1枚と屋号のナツメ(棗)にちなんだ柄の帯を、迷ったときの鉄板セットにしています。

神社に年末詣で

本当の年末年始はとても混みあうので、毎年12月のお天気の良い日を見計らって行く年末詣で。

ご祈祷をしていただいています。

一つ紋の色無地、棗模様の袋帯、白の礼装用帯揚げ帯締め、末広。自分自身「身が引き締まる」「ちゃんとしている」気持ちになる定番です。

 

帯揚げ帯締めは白でなくてもよいのですが、より改まった感じになるので今回は白を選びました。いつか黒紋付で伺いたいと思っていますが、今回はご祈祷の後、寄る先もあったので上から下まで真っ黒なのもまわりが何事か?と思うのではと思い、色のあるものを着ました。

 

黒の五つ紋のきものは喪だけでなく、第一礼装として本来おめでたいときにも装えます。

 

神社の正式参拝には黒留袖だけでなく、黒紋付も最適ですし、和の習い事で舞台に立たれる方等も揃いで礼装の袋帯と共にお召しになられていますね。壮観で素敵だなあと思います。

地元工芸の展示会へ

12月某日、牛首紬の展示会へ。

牛首紬のぼかし小紋でリスペクトコーディネート。

季節柄、雪に見える意匠とクリスマスオーナメントに見立てた九寸の織帯に☆のモチーフのブローチを帯留めがわりに。

礼装ではなく少しおめかしですが、行く先のお相手を考えた装いにしました。

会場にかざられたツリーと帯まわりのこものの色がリンク。景色ときものが調和したとき、その場に溶け込めたような気がしてちょっと嬉しい✨

大人のふだんからちょっとおめかしのシーン、装いの参考になったでしょうか。

 

この他、レッスンやきものサロン(自宅教室で)、イベント出店の機会に着たもっとカジュアルな装いもたくさんありました。

Instagramでは日々アップしているので、よかったらフォローしてみてくださいね!

 

👘ナツメミヤビ雅子のインスタはこちら→ @natsumemiyabi.masako

 

足元の悪い日の多い北陸の冬到来ですが、お家の中でも来て脱いできもの遊びは楽しめますし、クリスマスパーティや忘年会、初詣、新年会、成人式にご家族も一緒にきものなんていうのも素敵です。

 

自分も楽しい、まわりも喜ぶきもの、ぜひ着てみてくださいね。

ナツメミヤビでお役に立てることがあればどうぞお声がけください✨

 

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